TAA4100A(カマデンキット)のローパス定数変更

わが家のメインアンプTAA4100A。ハイクオリティ?には違いないのだけど、どーも耳につく気がするので、定数を変えてみることにした。
回路シミュレータとにらめっこしながら、耳にツく原因を考えてみる。ちなみに改造前は、コイルは変えてるけど標準の定数。
・80kHzあたりにピークがあり、それが聴こえている(シミュで3dB程度)
・位相回転が実は耳についているという適当予測(スピーカインピーダンスによるけど20kHzで15〜20度ずれている)。

うちのスピーカーはインピーダンスがマニュアル記載値6〜8Ω。
まあ80kHzで3dB(っても倍ですが)くらいぐらついてもたいしたことないだろう、という判断で、位相特性を気にしながら値を調整した。
位相はLの値で変化するので、Lを減らして、
・コイル……5.5μHあたり(トロイダルほどいているので適当)。下げるほど高域の減衰がなくなり、スイッチングノイズが残るけど、その分位相特性が良くなる。これであんまり下げると共振が厳しくなるので注意。8Ωでみて20kHz6度。
コンデンサ……0.33μF。これ以上下げると高域の減衰が少なすぎる気がするのでこの辺にした。シミュによると、88kHzあたりで3.6dBの上昇がある。20kHzではほぼ±0dB。700kHzで約-33dB。

あと、カマデンキットにはついてないけど、スピーカー端子寸前に0.01μFつけてある。

結果は、すごく帯域が広くなった印象。元々そんなに狭いと思ってなかったけどさらにぐーんと伸びた。高域の位相が良くなると、見通しがすごい良くなるんだなあ。

以前、いろいろな部品とっぱらって音が良くなった!といって2chで叩かれてた人がいるけど(BTLつないでるRとCとるのは危いらしい)、スピーカーが機械ローパスしているんだし、スピーカーにゃ悪そうなので僕は嫌だけど、それはそれで良い音だと思う。

で、耳につく感じも軽減されているっぽい。
やれるところまではやりきったな。

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位相が急に気になりだしたのは、オーディオアミーゴ誌のzanden特集から。CDPもD級アンプもローパスフィルタによる位相の課題を抱えているのは一緒なのですごく参考になった。精神論も多いけど、購入ガイドにしかならない雑誌より実があった。

■追記
にたようなこと(もっと真面目ですが)やってる人がいた。
http://www.asahi-net.or.jp/~ut5k-hnhr/audio/digital_amp/f-cuve&fase_3/report/dam-report.htm

■さらに追記
www.tripath.com/downloads/an9.pdf
Lを減らすと(言われれば当たり前ですが)帰還電流が増えてICが熱くなる、というようなことが書いてある。(自信なし・・・原文みてください)