ブラインドテストは信用しない

goldmundついでに感覚方面におもいっきりふれた記事かくぞい。僕はオーオタの中ではデータ信仰派に近いし、インターコネクトケーブルの音質差などわかった試しがないし、CDクロックの差などどうでもいいと思ってる人なんだけど、だからといってブラインドテストは信用しない。ブラインドテストなんかじゃ何もわからないに近い。明らかなf特の差くらいだろう。わかったとしても、差が有意かどうかわかるだけなんだからね。あと、耳はほんとに信頼できないけど、同時に信頼できるものでもあるってのもある。そして、けっこう時間をかけて聴いて、快、不快が蓄積されてくるようなものもある。

やっぱり思い出すのがこの時の体験。
http://d.hatena.ne.jp/raspy/20070429
このアンプはおおまかなゲイン調節(スイッチ切り替え)と、可変抵抗(普通のボリュームのことです)の2段ボリュームのプリアンプだった。
開けるまでは、ゲイン調節スイッチが普通のアッテネータだと思ってたので、だとすれば、固定抵抗(スイッチ)でできるだけしぼって、一般的によくないとされる可変抵抗はなるべく最大にしたほうがい、と考えるのが普通。でもそれより、むしろスイッチは最大に近いところにしたほうが音がよかった。頭で考えた結果と実際の感覚が違ったのだけど、感覚には逆らえないのでそのように使っていた。

で、そのあと接触不良を修正するために開けてみると、固定抵抗はラダー抵抗(どんどん通る抵抗素子が増えるタイプ)だった。ここで、やっと、スイッチでゲインを下げると音が悪くなる原因がわかったわけ。ってことは、逆プラシーボがかかってたにもかかわらず、そのくらいは、じっくり聞けばわかったということ。
普通は何をしているのか前もって知ってしまうので、それ以来そういうことはないのだけど、この経験で、なまじ耳もバカにできないな、と思ってる。
で、この差がブラインドテストでわかるかといえば、わからないと思う。なんだかよくわからないけど毎日聴いてて、そういう選択になったというか。その場でパチパチきりかえられたら、わかるものもわからなくなる。蓄積されれば気になる差が、ブラインドではわからなくなる。だから、プラインドは信用できない。(と同時に、なにかいじった後は音が良く聴こえがち、というのも重々承知です)

無論、そんなことはフツーの人にはどうでもいいことです。はい。